ホステスの流儀。夜の仕事をナメちゃいけない。 前夜
こんにちは
藤田玲です。
ブログのタイトルにありますように、私は元ホステスでございます。
働いていた場所は言えませんがそれなりに有名な繁華街で8年程働いておりました。
それが長いのか、短いのかは置いといて…
今回は、そんなホステス時代のお話を少しばかりしてみようと思います。
私の働いていたお店は、繁華街の中心部。一流の有名なクラブやラウンジ、スナックが入っているビルの中にありました。
お店の規模は大きくありませんでしたが、
素人さを売りにしたアットホームなお店で、若く美しいママと私と同じ歳のチーママ、20代から30代の個性的なメンバーでお店はいつも大賑わい。
みんな仲が良く、プライベートでも遊んだり旅行に出掛けたのは今でも良い思い出です。
それなりの高級なクラブでしたので、お客様も一流企業の役員クラス以上ばかりでした。
政財界の方はもちろん様々な分野で活躍されている方がよく来られていたので、それなりに有名なクラブだっと思います。
そのため、ママから求められる接客スキルやノルマは大変厳しく、毎月のミーティングが怖くて怖くてしょうがなかった事をよく覚えています(T_T)
・1日10万以上の売り上げ
・同伴出勤は最低週2回が原則
・毎日同じドレスは着てはならない
・マナー教室に月に一回通う事
・毎朝経済新聞を読んで頭に叩き込む
・髪は黒髪か暗い茶色のみ
・ネイルは基本整えるだけ
・手紙とメールは必ずその日に送る事
・買い物袋をぶら下げて歩かない事
レギュラーもアルバイトも同じ。
細々した決まり事はもっとあったはずです…。
一流のホステスさんにとって、これは当たり前の話だと思いますが…
これが上手く出来なかった私は、初めのうちはなかなか自分のお客様も持てませんでした。
ちなみに、普段遊び慣れしているお客様にとっては、見た目よりも個性のある女性に魅力を感じるものです。
同じお店にいる女の子達は、高学歴だったり特殊な職種の持ち主や語学も堪能。芸術面でも特技が優れていたりと、とにかく知識豊かな人達ばかりでした。
私のような高卒の貧乏田舎っぺで人見知りが激しい女なんて、もちろんお客様は誰も相手してくれません。
「君はなんで、この店でで働いてるの?」
「なんでこの席にいるの?」
「君、いたんだー誰?w」
お客様の言葉は容赦なくて、グサリと傷ついていることも覆い隠して、ただ「すみません…」と謝るばかりの私でした。
せっかく席でお客様と話が盛り上がっても、次に繋ぐ事ができず、積極性がない事は、やる気がない事に見られるのでその度にママや店長に怒られてばかり。
どんどん周りに追い越されていく焦りもあってか、全てが空回りで終わってしまう。ただただ不器用で、この世界が向いていないのだと思い込んでいた時期もありました。
「もう、辞めてしまおう。
もっと楽なお店に行っちゃおう。」
そう思っていた矢先、運命の出会いがあったのです。
とある常連のお客様が連れて来られた大企業の役員Yさん(とまでしか言いません)に偶然、
何故か気に入られたのです。
特別なことをした覚えはないのですが、、
それから定期的にお店に来てくださるようになり、イベントがあるたびに必ず部下を20人以上連れてVIPルームを貸し切ってくれたり、
毎回お客様を紹介して頂いたり…。
「枝がまた枝が作り、やがて大きな木になる」
まさにその言葉の通りで、
Yさんのお陰で、私は気付けばお店の売り上げNo. 1ホステスに成り上がってしまったのです。
次第に、お客様や仕事に対する意識にも変化が見られるようになり
「お客様は何を求めているのか」
「接待とは何か?私らしさとは何か?」
「お金にも変えられないものとは何か?」
ホステス同士で真剣に語り合う事も増え、ママを仕事終わりに誘い出しては積極的に相談してみたり、
本気で仕事に取り組むようになっていきました。
それはそれは、とにかく騒がしい毎日でした。
でもこの頃は、この仕事を楽しんでいる自分が好きでした。
いや、、、
正直言うと、
やっと一流のホステスさんになれた!と勘違いしていたのかも知れません。
見たこともない札束が目の前で支払われる毎日。
見たこともない高いお酒が目の前で水のように飲まれていく毎日。
ズバ抜ける売り上げの数字に調子に乗る毎日。
そんな日々の中、いつかは全てが崩れてしまう恐怖さえもあったのかもしれません。
気がついた時には
びっくりするようなガリガリの私。
お酒の飲み過ぎか肌荒れで実年齢より老けて見える私。
睡眠も取れず、疲れが取れず、ご飯も食べれず、常に顔色が悪い私。
でも、お客様の事や売上のノルマが頭から離れないため、ただ自分を痛めつけるしか出来ませんでした。
そして、、
その恐怖が現実になるのは、案外すぐの事でした。
その後の話は、また後日改めて!
長々と失礼しましたm(._.)m